最近ニュースでよく報じられるようになった飲食店での不適切行為の動画や写真がSNSで流出するやつ。
バイトテロというらしいですけど、バイトだけの問題じゃないよね。
ボクも去年までゴリゴリの飲食店勤務だったわけで、色々と思うところがあります。
ひとつだけ間違いないことがあるとすれば
ああいうことするやつは昔からいた。
それがネット社会の発達によって広まりやすくなっただけだってこと。
当たり前を知らない人は普通にいる
16歳から飲食店でアルバイトを初めたので20年近く飲食業界に関わっています。
今となってはありがたい話だけど、初めて働いた店の店長がやたら厳しくて。
バイトだろうが社員だろうがやるべきことはきっちりやれってタイプだったので、衛生管理などの食材への接し方は自然と身につきました。
のちに自分が飲食店の社員になった時も、アルバイト時代の経験がすごく役に立っています。
人によっては自分の家で食事をするようなノリで仕事してしまったりするんですよ。
手がちゃんと洗えてなかったりとか、古い食材の先出しができていなかったりとか。
でもそれは仕方ないんです。
だって知らないんだから。
知らないなら教えてあげればいい。
そんなことぐらい考えればわかるだろっていうのは教える側の怠慢でしかありません。
当たり前に思えることでも一通りきっちり教えるのが飲食店をやる人の仕事。
やっちゃうヤツも、やっちゃう環境にしてしまっているヤツも、どちらにも責任があるはずです。
飲食業の目的は「お客様を喜ばせること」
あと、1番重要な「自分が何のために働いているのか」が伝えられていないんだと思います。
飲食店の仕事は料理を作ることでも、飲み物を運ぶことでも、食器を洗うことでもありません。
「お客様を喜ばせること」です。
現代日本で飲食店をやるなら、おいしくて安心安全なんてのは必要最低条件にしかなりません。
お店で行われることはすべてがお客様に喜んでいただくためにやるものです。
料理人であろうが、サービスマンであろうがそこは変わらない。
お客様の喜ぶ顔が見たいから飲食業でがんばっているという人も多いですしね。
万に一つが許されないのが飲食業
飲食業は誰かが口に入れるものを扱う仕事。
一歩間違えば人を殺してしまうかもしれません。
しかし、どれだけ注意しても食中毒や異物混入事件は起こります。
人間がやっている限りミスは絶対になくならないのは仕方がない。
けど、可能な限りゼロにする努力を続けることはできるはず。
その努力ができないのなら飲食業をやる資格はないでしょう。
だからバイトテロなんてのは最低最悪。
誰も喜ばせていないどころか、危険にさらしている行為なわけです。
本気でお客様と向き合い続ける店が評価される時代になる
どれだけ気をつけようと、徹底的に教育しようと、バイトテロをやってしまうやつはいなくならないと思います。
これはもう人間という生き物の否定できない側面でもある。
だからこそ、これからは丁寧に仕事をしている飲食店が評価されることになってくるはずです。
そこには大企業も個人店も関係なくて。
本気でお客様と向き合い続ける本物の店だけが残っていく。
消費者側も、表面的な情報に踊らされることなく、本物の店を選ばないといけない。
そういう時代になっていく気がします。