どうも、お久しぶりです。
この記事を書いてからだいぶ時が経ってしまいました。
この2ヶ月はADHDという障害についてどうやって受け入れていくかの試行錯誤の連続でした。
大げさでもなんでもなく、医者から診断を受けた瞬間に、ボクの今まで積み上げてきた人生は完全にリセットされてしまいました。
今まで信じていたことや大事にしていたものが無意味になるというのはなかなか恐ろしいもんです。
おかげであれだけ熱心にやっていたブログにもまったく興味がなくなってしまい、書くのはもちろん、読むこともなくなってしまいました。
それでも、時間はかかってしまいましたが、またこの場所に戻ってくることができました。
それは、無気力な生活を続ける中で、改めて発信することの重要さに気付けたからです。
34歳にして自分を見失ってドン底を這い回っていた僕を救ってくれたのは、医者でも家族でもなく、SNSで生まれた繋がりだったんです。
もくじ
自分が障害者? どうしよう
病院の精神科で発達障害(ADHD)の診断を受けた人間がまず始めに迫られる選択があります。
それは
・発達障害であることを周りに知らせる(オープン)
・発達障害であることを周りに隠す(クローズ)
ボクの場合はすぐに職場には報告しました。
もともと会社の上司から指摘を受けて病院に行くことを決めたし、今後の仕事をどうするのかはすぐに解決しなければならない問題だったからです。
このままの状態で仕事を続けていれば、そう遠くない未来に自分が壊れてしまうという強烈な危機感。
最悪、退職になったとしても、今の状況を変えたいと思っていました。
診断結果の報告を受けた上司の反応は
「やっぱり異常があったんだな。でもさ、問題はお前がやる気あるかどうかじゃない?」
「最近増えてるみたいだしね。まあ、みんな何かしら問題を抱えてるもんだし、診断受けたからって大して変わらないでしょ?」
みたいな感じ。
医者からの診断書を受けてなお、こんなにも伝わらないものなのか、と絶望しました。
身体障害や精神障害に比べて、発達障害は非常にわかりにくいのが特徴です。
何しろ、ひとりでいる分には特に問題はない。
他人と関わっていく中で、周りと自分とのギャップに違和感を感じるようになって発覚するのがほとんどなんです。
だから、ボクの場合ADHDの特徴である、注意力散漫であったりケアレスミスや忘れ物が多いというのは、一般的に見ればたんにやる気がなくてサボっているだけという評価になりがちです。
どうしていいかわからず、ツイッターにひたすら呟きまくる
なんとか上司に説明して、店長は辞退するけど会社には残ってやれることをやるということになりました。
かなり自分都合は話でしたけど、そこが認められないと辞めるしかなかったので、なんとか伝わってよかったです。
仕事はなんとかなったものの、自分の中のモヤモヤはまるっきり消えません。
むしろいざ仕事を再開してみると今まで以上にポンコツになっていて。以前はできていたことすらできなくなっていました。
12月の飲食業界繁忙期ということもあり、毎日毎日がもう必死です。
仕事終わりの疲労感がハンパない。
でも周りには発達障害の人はいなかったので、誰にも相談できません。
そこで始めたのが発達障害専用アカウントを作ってのツイッターでした。
日によってできることとできないことの差が激しい。昨日はまったくメモせずにお客様からのオーダーを完璧に覚えられた。けど、できる日を基準に考えてると自分の首をしめることになる。まわりからも「やればできる」って認識されるしなぁ。そこそこでもエエやんと思っとかんと。
— 六角人@ツイキャス酒場店長 (@rokkaku34ADHD) 2017年12月14日
ツイッターではその時起こったことやその瞬間思ったことなどをひたすらつぶやき続けました。
心情の変化を記録して、自分を客観視することで、今の自分を理解することにつながると考えたからです。
合わせて、同じ発達障害を持っている方のアカウントをフォローしまくりました。
やってみた思ったのが、予想以上に発達障害で悩んでいる人が多いってこと。
同じような状況で苦しんでいる人たちの生の声に触れることができました。
ひとりじゃないってすごいことや!
ツイッター上ではもちろん相手の顔も本名もわかりません。
しかし、確実のこの地球上のどこかに自分と同じような境遇の人がいるんだと思えるだけで、不思議と孤独感は薄れました。
仕事以外の時間はほとんどツイッターに入り浸り。
ありがたいことに右も左もわかっていないボクが不安を告白したり質問をすると、すぐに励ましの言葉や的確な答えが返ってきました。
ヘタに顔が見えないからこそ、言いたい放題言えたのかもしれません。
暖かく迎え入れてもらえたことで、精神的にも安定。
価値観はまったく変わってしまったけれど、発達障害である自分を受け入れられるようになりました。
【診断を受けてから2ヶ月間の心境の変化】
診断前「あきらめなければいつかできる」
↓
診断後「やりたくても、できないことはどうがんばっても無理」
↓
1ヶ月後「できないながらも、やれることはあるんやない?」
↓
現在「できること・好きなことに集中できればむしろ強い」
#ADHD#発達障害— 六角人@ツイキャス酒場店長 (@rokkaku34ADHD) 2018年2月8日
今までの人生は根性論をベースにしたできないならできるまでやり続ける方式によって成り立っていました。
現状がどれだけひどかろうが、未来には希望があったんです。
でも診断を受けてからは、無理なもんは無理だというあきらめがつきました。
だからって、何もできないわけじゃない。
できないものの中からできることを見つけ出して、丁寧に育てていく方式の生き方へ転換すればいい、そういう風に考えられるようになってきました。
ツイキャスを始める
ツイッターで発信することで発達障害の知識を得たり、自己観察をやり続けているうちに、もっといろんなことを発信したい欲がどんどん増してきました。
相変わらず、ブログに長い文章を書く気にはならない。
けど、ツイッターでは短すぎる。
そこで出会ったのがツイキャスでした。
簡単にいうと、動画や音声をライブでweb配信できるサービスです。
完全に自分の考えていることを吐き出すためだけに始めたんですが、これが意外と好評を得まして。
診断を受けて1ヶ月の人間が好き勝手しゃべっていることにコメントだけでなく、毎回通ってくれるファンまで付くようになったんです。
現在では「週末限定ツイキャス酒場」として、毎週土曜日の深夜に2時間ほどひとりしゃべりで定期配信しています。
内容はボクがお酒を飲みながら発達障害や気になることについてひたすら語る、それだけ。
やり始めて気付いたんですけど、ボクしゃべることにはまったくストレスがないんです。
ブログを書く時はすごくパワーも時間もかかるんですが、しゃべりなら2時間ぐらいなら余裕でして、むしろこっちの方が性に合っていたみたい。
どんな状況でも発信をやめなかったおかげで、ボクは救われた
僕はADHD診断を受ける前からブログやツイッターで発信する習慣がありました。おかげでまわりに理解者がいない中でも孤独にならずにすんだ。ネット上の知り合いなんて意味ないという意見もあるけど、ドン底に落ちた僕を救ってくれたのは間違いなくネットの繋がりでした。
#ADHD#発達障害— 六角人@ツイキャス酒場店長 (@rokkaku34ADHD) 2018年2月11日
この2ヶ月間はとにかく自分と向き合ってきました。
どんな時に嬉しいか、悲しいか。
どんなことができるか、できないか。
そういうことを全部肯定も否定もせずに受け入れ続ける。
生まれたての赤ん坊と一緒で、ゼロからのスタートでした。
ツラいこともあったけど、素直に笑えるようになりました。
ただもしこれを、たったひとりのまま続けていたらこんなに早く受け入れたり、前を向いたりできなかったと思います。
診断を受けてすぐにSNSを利用した発信を始めたおかげで、無駄に迷うことも不安を感じることもなくなりました。
発信し続けている限り、社会との関係が切れることはない。
ひとりで戦わなくていい。
そこに気が付けただけでも意味があったんじゃないかと。
ツイキャスだけじゃなくて、これからはブログも更新していきます。
最後に。
大変遅くなりましたが、
2018年も六角人をよろしくお願いします!!