この前の記事にも書いた「自伐型林業フォーラム」に行ってきたでー。
林業ってなんとなく木を育てて切って売ってる。
あとは、外国の安い輸入木材に押されて儲からない斜陽産業。
そんな漠然としたイメージしか持ってませんでした。
実際、ボクのじいちゃんは林業やってましたが、親父はやってない。
やってはないけど、山はそのまま持っていて、ほっておくのはもったいない。
固定資産税だけ払い続けるのももったいないし、どうせならなんかオモロい活用法があればなーと思い参加してきました。
もくじ
日本は林業に最も適した国だった!
始めにまず、自伐型林業推進協会の代表である中嶋健造さんから自伐型林業についての説明がありました。
中嶋さんによれば、そもそも日本の森林率は国土の約7割という世界でも有数の森林国家なんです。
農地率は約1割だから、広さからして全然ちゃう。
しかも温帯地域で数々の樹種もよく育つ。
なのに、今や衰退産業の代名詞。
補助金を3000億円もつっこんでも、GDPは1800億円ほど。
GDPってざっくりいうと、どんなけ価値を生み出してるか。
つまり林業家の収入はほとんどが税金なんです。
ぜーんぜん、儲かってない。
こんなんもう産業じゃないっす。
ちなみに、森林面積が日本の4割しかないドイツでもGDPは1兆2000億円。
就業者も100万人を超え、自動車産業よりも多いという、立派に国の経済を支える産業です。
いい森林はいっぱいあるのにもうからないのは、産業の仕組みに問題があるみたい。
日本の林業が衰退していった原因は?
日本国内の林業を衰退させた原因が山林の所有者が林業を業者に委託して自分でやらなくなったこと。
林業の委託が一般化
↓
一部の業者が林業を独占、既得権益化
↓
国の政策で約50年という短期での伐採が多くなり、木材価格が下落
↓
価格の下落を補うため、大規模化した業者が大型機械で大量に木を切りまくる
↓
山が荒れて森林の持続性もなくなり、さらに採算が取れなくなる
こんな感じで日本の林業はどんどこ自ら首を絞めながら衰退の道をひた走ってきたわけです。
こんな状況を打破するのが「自伐型林業」
「自伐型林業」を分かりやすくいえば、自分の山で育てて切って売るってこと。
農業的な林業って感じです。
今までの林業との1番の違いは
1、持続的・永続的な森林経営
とにかく切りまくるのではなく、必要な分だけ切っていくので森がなくなることはない。
100年規模の長い目でみるじっくりとした経営。
続ければ続ける程、もうけを出しやすくなる。
2、環境保全・環境共生型林業
いい木を育てるためにはいい環境を維持しなければならない。
山の環境がよくなれば、土砂崩れや害獣などもなくなり、結果的に住民の生活環境も向上。
うまくいけば林業だけでなく、地方で起こっている様々な問題の解決につながるかも。
引用:自伐型林業とは
図で見ると分かるように林業から派生して、いろんなものが生み出せる気がする。
なんかワクワクしてきた!
林業、めっちゃオモロいやん
今まで農業のことばっかり考えてきたけど、こうなったら林業のことも真剣にやらな損やで。
しかも「自伐型林業」のいいところは兼業でできるとこ。
農業やりながら林業が多いみたいですが、中にはサラリーマンやりながら休みの日に林業って人もいるそうで。
自分のできる範囲の規模でやるから、いろんな関わり方ができるようになるんすね。
春から秋にかけては農業。
秋から冬の間は林業。
自分のライフスタイルに合わせて、うまい組み合わせを考えるのがポイント。
中山間地域でやってくには農業だけだと弱いなーと思ってたんだけど、林業との組み合わせなら相乗効果も出しやすいはず。
ボクの場合はもう山持ってるから新しく買う必要はない。
じいちゃんが亡くなって放置されてから20年以上経つけども、むしろ何もせずにおいてある山の方がやりやすいらしい。
ヘタに道作ったりしてある方が山の価値が下がったりすることもあるというぐらい。
とりあえず、次大阪に帰った時に山の下見ですな。
当たり前にあった山が文字通りの宝の山になるかもしれない。
木材の需要は今や建材だけでなく、バイオマス燃料になったり、これからますます広がっていきそうやしな。
本気でやるなら機材もそろえなきゃ。
重機マニアの血が騒ぐぜ。
よし。小型ユンボの免許取りに行ってくるわ!